ベートーヴェン「第9」演奏会

クリストフ・エッシェンバッハ――長い音楽人生の経験を映し出す《第9》への期待

年末恒例のN響の《第9》は、毎年個性の違う指揮者がそれぞれの持ち味を発揮するのが興味深いが、今年登場するのはドイツの名指揮者クリストフ・エッシェンバッハ。古くからの音楽ファンならご存知だろうが、彼はもともとピアニスト出身で、若い頃はその清新なピアニズムでカラヤンからも高く評価されるなど、ドイツのピアノ界の新星として嘱目されたものだ。30代半ばで指揮者に転向以来、キャリアを重ね、欧米のいくつもの名門オケの音楽監督を歴任するなど、指揮の本道を究め続けてきたエッシェンバッハだが、おそらく指揮する際にもピアニストとしての独自の視点が入ってくるのだろう、その演奏は、たとえ同じ作品を振っても時に端正かつ細やかにまとめることもあれば、時に濃密な味付けによる表出意欲を示すというように、なかなか一筋縄ではいかず、そこに彼の音楽性の面白さがある。今回N響とは初の《第9》共演になるだけに、エッシェンバッハのそうした個性がどのような発現をみせるのか、楽しみでならない。レパートリーの広い彼だが、やはりドイツ物はその中心に位置するものであり、ましてベートーヴェンの《第9》となると特別の思いがあるようだ。今年喜寿にあたるという年齢からも今や巨匠指揮者の域にあるエッシェンバッハが、N響とともに作り上げる《第9》、ピアニスト時代からこれまでに至る音楽人生での多様な経験が反映された、個性的な名演となることを期待したい。

寺西基之(音楽評論家)

開演時間:HPにてご確認下さい。

主催者名

NHK / NHK交響楽団

日時

2017年12月22日 01:00 - 24日 23:55

場所

NHKホール
〒150-8001 東京都渋谷区神南2丁目2番1号

お問合せ先

N響ガイド TEL:03-5793-8161営業時間 営業時間

ウェブサイト

http://www.nhkso.or.jp/concert/search_concert.php?part_list=&concert_sb_list=0,04,05&chiho_list=&hall_list=0,1,2&composer_list=&conductor_list=&solist_list=&concert_year_st=2017&concert_month_st=12&concert_year_ed=2017&concert_month_ed=12&pageNo=1

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