ドイツ人はどこから来て、何がドイツ人をドイツ人たらしめているのか? 受賞フォトグラファーが捉えた、ドイツ人のルーツを明らかにする象徴的な景観9カ所とは!?
暗い悪夢のような過去の遺物
出典: © Frederking & Thaler Verlag

北アイフェル(Eifel)山地の街、ラッフェルスブランド(Raffelsbrand)近くにある地下壕。ヒュルトゲンヴァルト(Hürtgenwald)におけるドイツ国防軍(Wehrmacht)と米軍の戦いの跡が残る。第二次世界大戦中、ドイツの国土における最も長期にわたる戦いだった。

美しい保存状態の歴史的建造物
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ハンブルグ(Hamburg)が国際商業都市として急成長した19世紀後半から20世紀初期に形成された世界最大の倉庫群。運河沿いに建ち並ぶレンガ造りの美しい建物は、隣接するコントーアハウス地区(Kontorhaus)とともに2015年より世界遺産として登録されている。

ドイツ伝統建築の証人
出典: © Frederking & Thaler Verlag

この可愛らしい家々があるのはニーダーザクセン州(Niedersachsen)南部、アインベック(Einbeck)。14世紀からビール醸造で栄えた旧ハンザ同盟の町で、700戸近い市民醸造家が住んだこの彩色豊かな木組みの家は、ビールの煮沸釜が出入りできるように入り口が1階天井までのアーチになっている。

ヒーリングパワーのある神秘的な森
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バイエルン森林国立公園(Nationalpark Bayerischer Wald)。ほぼ95%が森に覆われているこの公園内には深い”ジャングル”や小さな湖、神秘的な湿原などが見られ、標高700mから1450mと大きな標高差はこの地方特有の多様な動物たちの住処にもなっている。

飛行機がない緑の空港
出典: © Frederking & Thaler Verlag

ドイツの首都ベルリン(Berlin)、旧テンペルホーフ(Tempelhof)空港跡地をそのまま開放した「テンペリホーフ自由公園(Tempelhofer Freiheit)」。かつての滑走路は人気歌手のコンサートや大きなスポーツイベント会場に、格納庫はスポーツジムやオフィス、デザインやファッションの見本市会場として使われたりと、ヒトラーによって建てられた国際空港は現在、都市公園として生まれ変わり一般市民に開放されている。

ロマンチックなお城
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バーデン=ヴュルテンベルク州(Baden-Württemberg)の丘の上にあるホーエンツォレルン城(Burg Hohenzollern)。プロイセン帝国皇帝となったホーエンツォレルン家の故郷の城で、11世紀に創設された。現在もドイツ最後の皇帝、ヴィルヘルム2世の直系の子孫が所有している。

新旧の見事なコントラスト
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ケルンのライン川岸。手前には高さ60mのマンション(クレーンに見えるが)が立ち並ぶ近代ケルン、後方には世界遺産でもある有名なケルン大聖堂 (Kölner Dom) がそびえ立つ。6世紀近くを経て完成したこの大聖堂、今日ではライン川流域最大の観光スポットだ。

氷河期へタイプトリップ
出典: © Frederking & Thaler Verlag

4万年前にタイムトリップできそうな、南西ドイツのシュヴァーベンジュラ山脈(Schwäbische Alb)。氷河期の狩猟採集者たちはローネタール谷(Lonetal)にあるこのホーレンシュタイン・シュターデル洞窟(Hohlenstein Stadel)で雨露をしのぎ、ライオンマンのような作品を残したのだろう。ライオンマンは象牙彫刻で、彫刻として知られる世界最古のものの一つといわれている。

細やかに耕された農地
出典: © Frederking & Thaler Verlag

一見、田んぼにも見えるバーデン=ヴュルテンベルク州のワイン畑。特に有名なカイザーシュトゥール(Kaiserstuhl)地域の畑は見事。温暖な気候とミネラルに富んだ火山性土壌が、芳醇なワイン作りに最適な環境を作り出している。

次のドイツ旅行の行き先を探している方は要チェック!
すべての写真はこの本に紹介されています:
“Deutschland – Eine Reise durch die Geschichte” by Berthold Steinhilber and Sabine Böhne.