いつかは行きたい本場ドイツのクリスマス市。実は小さな街の小さなマーケットほど、味があって魅力的なのだ。足を伸ばす価値アリのオススメ10選をご紹介!

 

1.ラヴェンナシュルヒト(Ravennaschlucht)のクリスマスマーケット – シュヴァルツヴァルト (Schwarzwald)
出典: © Hochschwarzwald Tourismus GmbH

ドイツで最もロマンチックなクリスマスマーケットと言えばここのこと。列車が走る高架橋のアーチの下にこぢんまりと輝く様子は聖なる街の佇まいだ。子供達がプレゼントのリクエストを手紙に書いて送れるサンタさん直通の郵便局はすっかりおなじみだ。露店にはアートや工芸品など珍しい品が豊富で、もらった人をあっと言わせるクリスマスプレゼントが見つかりそう。

出典: © Hochschwarzwald Tourismus GmbH
2.バート・ヴィンプフェン (Bad Wimpfen) の「古いドイツのクリスマス市(Altdeutscher Weihnachtsmarkt)」 – バーデン=ヴュルテンベルク州 (Baden-Württemberg)
出典: Stadt Bad Wimpfen

1487年から存在するドイツで最古のクリスマスマーケットの一つ。この街は何と言っても街並みが美しい。カラフルな木組みの家々を眺めながら、でこぼこの石畳の道を歩いていると、中世の人々の声が聞こえてきそうだ。この街に暖かいあかりを灯した露店が立ち並べば、そこはもう、ドイツ人も認める「クリスマスらしいクリスマス」だ。

出典: © H. Sieling
3.シュヴァインヒュット (Schweinhütt) のクリスマスマーケット – バイエルン州 (Bayern)
出典: © Lukaschik/ Bauer

鬱蒼と茂った森の中に現れるクリスマスマーケットがここ。訪れてみれば、ドイツ人が自分たちのことを「Waldmenschen」という所以もわかる気がする。太い木の幹には精霊?の顔が彫ってあったり、彫刻で作られたトナカイがこちらを見ていたりする。

背筋がゾクっとするのは寒さのせいか、異空間のせいか。まるで少し怖めのおとぎ話の国にでも引きずり込まれたかのようだ。露店にはここでしか手に入らない地元の工芸品やアート作品が並び、珍しいローカルB級グルメもある。伝統的な芋料理“Sterz mit Kraut“はぜひ試してみたい。
出典: © Tourismusverband Ostbayern
4.リンダウ (Lindau) のクリスマスマーケット「港のクリスマス(Hafenweihnacht)」 – バイエルン州(Bayern)
出典: © Wolfgang Schneider / Lindau Tourismus

ボーデン湖のほとりの街、リンダウのマーケットは、水と灯りのコンビネーションがとてもロマンチック。アルプスの山々が見える夕暮れ時、輝く湖畔を眺めながら飲むグリューワインは格別だ。聖シュテファン教会にある「キリストの降誕」を表現したオーナメントも見逃せない。毎年新しいものが作られ、年々大きくなっている。中世の夜警と巡るクリスマスツアーも人気。

出典: © Stadt Lindau
5.ケーニヒシュタイン要塞 (Festung Königstein) の「歴史的でロマンチックなクリスマスマーケット(Historisch-romantischer Weihnachtsmarkt)」 – ザクセン州 (Sachsen)
出典: © Jörg Lange

チェコとドイツの国境付近にあるエルベ川を見下ろす要塞の陰に、ひっそりと美しいマーケットが現れる。このクリスマスマーケットの特徴は、何と言ってもその手作り感。オリジナルの音楽隊や大道芸人、人形劇に語り部。昔ながらのエンターテイメントが人々を楽しませてくれる。手動のメリーゴーランドも活躍する。

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6.リュンテンベック城 (Schloss Lüntenbeck) のクリスマスマーケット – ノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW)
出典: © Schloss Lüntenbeck

ヴッパータール(Wuppertal)のリュンテンベック城前の広場から庭園までに100もの露店が軒を連ねる。実はこのマーケットの名物は別にある。1976年に、オリバー・ファンツという人が焼いたとされるリンゴのパンケーキ“ファンツクーヘン”だ。色々な店が美味しさを競い合って出しているので、食べ比べてみるのもいいだろう。

出典: © Schloss Lüntenbeck
7.エムデン (Emden) のクリスマスマーケット「エンゲルケマーケット(Engelkemarkt)」 – ニーダーザクセン州 (Niedersachsen)
出典: © Hinrich Wilken

北海沿いの都市エムデン。海から流れ込むエムス川の向こう側はオランダだ。港に繋がれた船上で開かれるイベントがクリスマスの目玉。外国との貿易で栄えてきた開放的な港町らしいクリスマスと言えるだろう。絵画のような市庁舎と街中を彩るライトアップ、そして大きなクリスマスピラミッドも見逃せない。

出典: flickr/Jelto Buurman CC BY-NC-SA 2.0
8.ザンクト・ヴェンデル (St. Wendel) の「クリスマス&中世のマーケット(Weihnachts- und Mittelaltermarkt)」 – ザールラント州 (Saarland)
出典: © St.Wendel

クリスマスを待ち望むアドベントの時期、ここは活気あふれる中世の村になる。広場には小人や妖精などのフィギュアが並び、大道芸人のパフォーマンスや子供向けのアトラクションも盛んだ。当時の衣装を纏った人々が街を行き交い、クリスマスをテーマにしたパレードもやってくる。夜には音楽と炎のダンスショーが繰り広げられ、退屈する暇はない。

出典: © Sankt Wendel
9.ミッテンヴァルト (Mittenwald) の「クリストキンドルマーケット(Christkindlmarkt)」– バイエルン州 (Bayern)
出典: © Alpenwelt Karwendel / Martin Kriner

バイオリン作りの街として世界的に知られるミッテンヴァルト。クリスマス前になれば、バイオリン博物館の前に統一された小さな店が立ち並ぶ。アーモンドやシナモンのクリスマスらしい香りが漂い、真っ白な雪が小屋を覆えば、「完璧なクリスマス」の出来上がりだ。

出典: © Alpenwelt Karwendel / Martin Kriner
10.リーベンベルク城 (Schloss Liebenberg) のクリスマスマーケット – ブランデンブルク州 (Brandenburg)
出典: © Enrico Kugler | © DKB Stiftung Liebenberg gemeinnützige GmbH

現在はホテルとして宿泊することもできる、小さなお城のリーベンベルク城。その敷地で毎年開催されるクリスマスマーケットは地域の人々に愛されている。伝統があるのは、クリスマス前の毎週末に繰り広げられる舞台だ。クリスマスの夜に火の悪魔から城を救った、リーデンブルグの夜警の物語が、松明やトーチの炎でライトアップされた舞台で上演される。頭上に輝く星のライトアップの下、城内を探検できるのも楽しい。

出典: © Enrico Kugler | © DKB Stiftung Liebenberg gemeinnützige GmbH