“中谷美紀の恋人”として噂のビオラ奏者、ティロ・フェヒナー氏のように、一流オーケストラのメンバーが人々――とりわけ女性を――魅了するのはなぜだろうか? その理由を改めて考えてみた。
ドイツのオーケストラの現状

ドイツで活動する公的支援を受けるプロオーケストラの数は130を数え、そのメンバーは9,800人にのぼる(2016年9月時点)。

出典: © dov.org

ドイツにおけるオーケストラの歴史は古く、初設立は14世紀、1502年のカッセルに遡る。続いて、シュターツカペレ・ドレスデン、ヴァイマール・シュターツカペレ、メクレンブルギッシェ・シュターツカペレ・シュベリーンのような伝統的なオーケストラが16世紀に誕生し、19、20世紀には市民にオーケストラ文化が広がっていった。

Berliner Philharmoniker 1887; 出典: © Berliner Philharmoniker

ドイツでは、オーケストラはその規模によってAからDのカテゴリーに分けられている。カテゴリーAが最大規模で収入も高く、続いてB、C、Dと縮小していく形だ。現在、約30団体のオーケストラがAに分類されている。

出典: © Münchner Philharmoniker

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のような有名なオーケストラはもちろんカテゴリーAで、独自の労働協約も存在。他のオーケストラのメンバーよりもさらによい待遇で音楽活動を行っている。

一流オーケストラメンバーがパートナーにも魅力的な“3つの理由”

さて、そのような大規模なオーケストラに所属するメンバーがパートナーにとっても魅力的である点を挙げてみよう。

その1.高収入!

例えば現在の構成員が124人のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーになると、月約7,000€(約85万円)の基本給に加え、1,000~2,000€のソリスト手当、約200€の放送手当、残業手当などがつき、総所得で月10,000€を超えることも多い。

出典: Facebook / Staatskapelle Dresden

その2.公務員的な安定感!

一流オーケストラのメンバーになるのはもちろん簡単ではない。全世界から集まった音楽家たちより抜きんでた試験結果を出し、まずは2年間の契約を手にする。その2年間で十分な能力を発揮できれば、晴れてオーケストラに正式に迎え入れられる。しかし、一度メンバーと認められれば、あとは公務員と同じく、定年まで所属し続けることができる。

出典: Facebook / Staatskapelle Dresden

その3.自由時間もたっぷり!

通常、カテゴリーAのオーケストラで月に32回ほどのリハーサル及びコンサートを行うが、演奏レベルを維持するための練習に励んでも、なお自由になる時間が多いという。その間には、ソリストや作曲家としての活動や後進の指導を行ったり、あるいは家族や恋人と過ごしたりと、それぞれに充実した時を過ごすことができる。

出典: Facebook / Staatskapelle Dresden
ティロ・フェヒナー氏の場合

さて、“中谷美紀の恋人”として噂されるティロ・フェヒナー氏も、もちろんその条件を満たした人物だ。

出典: Facebook / Sounds and Science

フェヒナー氏は1968年ベルリン生まれの48歳。音楽家一家の息子として誕生し、ベルリン芸術大学でビオラを学んだ。

その後2年間、若手音楽家にとって最高峰とも言えるベルリン・フィルのオーケストラ・アカデミーで腕を磨いたあと、1997年にミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団に入団。そして2004年から現在に至るまで、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の一員として音楽活動を続けている。

The Philharmonics; 出典: Youtube

加えて、7年前に設立された7名の音楽家たちによる「ザ・フィルハーモニクス」のメンバーとしての活動も注目されている。

中谷美紀との出会い

フェヒナー氏は、2016年10月に東京のサントリーホールで開かれた、小澤征爾氏及びインド人指揮者のズービン・メータ指揮のウィーン・フィルのコンサートのために来日。中谷美紀とは共通の友人を通じて知り合い、彼女がクラシックミュージックのファンで、英語が堪能だということもあり、一気に距離が縮まったのだという。

出典: Wikipedia CC BY 2.0

ちなみに、フェヒナー氏は、少なくとも2016年5月までは、1歳年下の歌手、サンドラ・ピレス(Sandra Pires)と交際していた。熱狂的なサイクリストである二人は、5月、ウィーンで行われた自転車アマチュアロードレースに仲良く参加していて、フェヒナー氏もインタビューなどでそのレースについて語っている。その半年後の11月、フェヒナー氏は女優、中谷美紀と西麻布の路上で某週刊誌にキャッチされた。4年間交際を続けていたサンドラとの仲がその時点でどうなっていたかは不明だ。

出典: © Sandra Pires

サンドラ・ピレスはポルトガル人の両親のもとに生まれ、歌手としての才能を開花。2005年からは『サウンド・オブ・ミュージック』のマリア役としてウィーンで活躍している。

日本とドイツが誇る女優と音楽家の恋――フェヒナー氏の活躍に注目するとともに、ふたりの今後を見守りたいところだ。