1956年のウィーンに生まれたクリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz)。役者としてのキャリアは長いが、近年、とりわけ悪役としての成功をおさめている。

クリストフ・ヴァルツはドイツ人の父親と、オーストリア人の母親の間に生まれたドイツ人だ。ウィーンで幼少期を過ごし、その後ロサンゼルスやベルリンでの生活を経て、現在はロンドン在住。2010年にはオーストリア国籍も取得した。

映画初主演は1982年の『トルスタンとイゾルデ』。まだ初々しい横顔を見せている。

その後、確かな実力でキャリアを積み重ねていったクリストフ・ヴァルツだが、一気にその名を世界に知らしめたのは、2010年のタランティーノ映画『イングロリアス・バスターズ』でのこの演技。

残忍なSSを演じた彼は、第62回カンヌ国際映画祭男優賞及び、ドイツ人として初めてになる第82回アカデミー賞助演男優賞を受賞。

タランティーノは「クリストフと同等の俳優がいなければ『イングロリアス・バスターズ』は作れなかった」と最大の賛辞を贈った。

続いて2013年、同じくタランティーノ作品の『ジャンゴ 繋がれざる者』で2度目のアカデミー賞助演男優賞を受賞。その評判をたしかなものにした。

私生活では、はじめの妻であるアメリカ人心理療法士との間に3人の子どもをもうけたが離婚。

現在の妻、ドイツ人衣装デザイナーのユディス・ホルステ(Judith Holste)との間にも子どもが1人いる。

最新作は2016年の『ターザン:REBORN』。ここでも悪役としての演技がさえわたっている。クリストフ・ヴァルツ。覚えておいて損はない俳優のひとりだ。