やっぱり違った、ドイツ人の常識! カルチャーショックを受ける前に知っておきたい7つのこと

1.女の子が飼いたい動物は、馬!

ご主人さまの一歩後ろをぴったりと脇目もふらずに歩くドイツの犬たち。シェパード、ドーベルマン、ダックスフント、シュナウザーとあげればキリがないほど多いドイツ原産犬種。

出典:flickr/Rob Taylor CC BY-NC 2.0 

ドイツ人はもちろん犬好きでしょ?という予想に反して、実はペットとして飼われているのは猫の方が多い。犬には犬税がかかったり、1日3度の散歩が必要だとされていることから猫派が増えているのだとか。面白いのは、女の子の馬へのあこがれ。

出典: flickr/Karsun Designs CC BY-ND 2.0

いつか自分の馬を飼いたいと夢見る女の子は多く、8歳から17歳の女の子向けの馬雑誌がいくつもある。駅のキヨスクに所狭しと馬雑誌が並んでいるのはそのせい。

2.夕食が冷たい…

昔から「朝食は皇帝のように、昼食は王様のように、夕食は貧しい人のように」と言われ、火を使わない冷たい食事「カルテスエッセン」がドイツの夕食の定番。パン、バター、ソーセージやチーズに、場合によってフルーツや野菜のサラダがつく。

出典: flickr/hora zeigt hier CC BY-SA 2.0

調理の時間短縮になる、食器、キッチンが汚れない、食後の時間を有意義に使うことができる、など現代でもカルテスエッセンへの人気は根強い。1日で唯一温かい食事にありつける昼食!逃すことなかれ。

3.お腹が痛くなるとスナックを食べる

ドイツ人がお腹をこわしたら、胃腸薬ではなくソルトスティック(Salzstange)を手に取る。

そう、かつてブッシュ元大統領がのどに詰まらせた塩をまぶした棒状のスナック菓子だ。科学的根拠は明らかではないのだが、彼ら曰く、食べるとお腹の調子がよくなるらしい。そして、鼻詰まりには、熱湯を注いだボウルにカモミールを入れて、バスタオルを頭からすっぽりかぶり蒸気を吸う療法(Kopfdampfbad)がとられる。

出典: dr-barbara-hendel.de

医学の国 − ドイツ、家庭では意外と民間療法が幅を利かせている。勧められたら素直に試してみよう!

4.休暇中に風邪を引いたら有休は消えない!?

風邪をひいたら有休を使って休むのが日本人。ドイツの場合、休暇中に体調を崩したら、その日数は医者の証明書があれば有休から引かれないという決まりがある。

出典: gute-frage.net

ドイツ人の一年間の平均有給休暇取得日数は29日。そして、平均病欠日数は14日。土日も休みだから・・・。ん!? 合計一年に何日休んでるんだ? 日本人ももっと休みを取るように心がけよう!

5.人が集まったらボードゲーム!

ドイツ人三人寄ればボードゲーム!ドイツは知る人ぞ知るボードゲーム大国。古典的名作から新作までいろんなゲームがあり、日本でもボードゲームを総称して「ドイツゲーム」とも呼ばれている。

出典: catan.de

『カタンの開拓者たち』『カルカソンヌ』など、ドイツ人なら一度はプレーしたことがあるはず。目も悪くならないし、頭も柔軟になり健康的な時間を過ごせるボードゲーム。日本でも購入できるので是非!

6.白アスパラが好き♪

ドイツ人が毎年心待ちにしている野菜 – それは白アスパラ。あたたかい春の光を感じる頃、市場に並ぶ白アスパラ、別名「春の女王」。グリーンアスパラと比べて、品種も同じで、栄養価については劣るというのに、栽培上の手間と味に特別感が半端ない白アスパラはドイツで絶大な人気を誇っている。確かに白アスパラを育てるのには労力と技術が必要だ。

 

出典: Wikipedia CC0

繊細な芽を折らないように細心の注意を払いながら、こんもり盛った土の中で光を当てずに育てていく。

こうして慎重に大切に育てられた「貴婦人の指」とも形容される白アスパラは、柔らかく、特有の甘さとほのかな香りを放つ。懐具合と相談しながら一度は食べてみたい一品であることは間違いない。

7.北と南の違いは…

日本でも丸餅と角餅、だしや味付けで東西の境界を引いたりするが、ドイツにも食べ物境界線がある。その境目となるのは東から西に横断するマイン川。マイン川を境に南北に分けられる。例えば、甘草の一種、リコリスで味付けされた甘味、ラクリッツ。

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北では消費されるが、南ではほとんど食されない。それに対して白ソーセージが消費されるのは南。北では笑い話の種にされてしまうだけだ。

出典: flickr/Leon Brocard CC BY 2.0

マイン川が「ラクリッツ赤道」とか「白ソーセージ赤道(国境)」と呼ばれる所以である。自分の味覚が南北どちら寄りかをチェックしてみるのも面白いだろう。

以上は、発売中の書籍『日本人が知りたいドイツ人の当たり前』(鎌田タベア、柳原伸洋著、三修社刊)から一部を紹介したもの。今さら聞けない基本的なことから、今ひとつ納得できないでいたドイツにまつわる100の疑問を解消!日独対訳だから学習書としても利用できるおススメの一冊だ。