メディアでもお馴染みのコラムニストのサンドラ・ヘフェリンさんがデアディダスに特別投稿!ドイツ人が勝手に抱いている日本に関する勘違いを紹介してくださいました。

みなさん、こんにちは。サンドラです。ドイツ人の代表的な勘違いは何と言ってもSUSHIに関することです。そうです、お寿司にまつわる勘違いが意外と多いのです。

出典: flickr/Jeremy Brooks CC BY-NC-ND 2.0
 勘違いその1【日本人の朝ごはんは寿司だと思っている】
「朝ごはんはやっぱり寿司を食べるの?」

日本といえばSUSHI、そしてSUSHIといえば日本。そんなイメージがあるからでしょうか。「(日本人の)朝ごはんって、やっぱりお寿司なの?」と質問する人がいます。

「焼き魚を食べる人はいるけど、お寿司を朝ごはんに食べる人はあまりいないかな。」と説明すると、「朝から温かい魚?」と更にビックリされるというオチがつきます。

たかが朝ごはん、されど朝ごはん。かわいい勘違いですね。

出典: flickr/fto mizno CC BY 2.0
勘違いその2【日本人だったら誰でも寿司を握れると思っている】
出身が日本というだけで「今度、ボクの家でホームパーティーをやるから、ぜひ遊びに来て。よかったら、寿司を握ってよ!」と当たり前のように言われることがあります。

日本をよく知らないドイツ人の中には「日本人だったら、誰でも寿司が握れる!」と思っている人がいるのです。お寿司を「おにぎり」か何かと勘違いしているようです。

さて、そこで「寿司職人になるには修業が必要で、それは何年もかかって・・・」と説明してあげるのもよいのですが、私が秘策としておすすめしたいのは、ホームパーティーで「カッパ巻き」を作ってあげること!

出典: flickr/Marie-Caroline Lanfranchi CC BY-NC-ND 2.0

実際にカッパ巻きを作ると、それはもうビックリするぐらい喜んでくれます。感激してくれます。特にニッポン男子のみなさん、ササッとカッパ巻きが作れると、現地の女性に面白いぐらいモテます。来独を企画されている男性諸君は「巻きす」も一緒に持っていくことをお忘れなく!

 勘違いその3【おやつ、または前菜だと思われている】
(お寿司を食べ終わった後に)「さて、これから焼肉行こうか!」

以前筆者サンドラがドイツ人数名とお寿司を食べに行った時のこと。お寿司をたらふく食べて・・・お寿司屋さんを後にしたところ、そのうちの一人が「じゃ、これから焼肉食べにいこうか!」と言うではありませんか。

お寿司だけでは物足りないと言うのです。お寿司は前菜扱い?!

出典: flickr/shiokuma CC BY-NC 2.0

確かにヨーロッパでは「メインディッシュ」というと、あたたかくて、ソースがたっぷりかかっていて、比較的味も濃い目のもの・・・というイメージがあります。お寿司は洋食の前菜のように冷たいお料理なので、無意識のうちに前菜として捉えられているのかもしれません。

出典: flickr/Long Mai CC BY-NC 2.0

そういえば、ミュンヘンの歩行者天国を歩いていると、不思議な光景に出くわすことがあります。歩行者が「おやつ」のようにSUSHIを頬張りながら歩いているではありませんか。ドイツではSUSHIも「おやつ」もどきのフィンガーフードのような存在なのです。

勘違いその4【お寿司=回転寿司だと思われている】
「今度のデートはお寿司屋さんに行こう!」

お寿司が大々的にドイツに進出して普及した際、その多くが「回転寿司」形式でした。そのため「お寿司=回転寿司」と思い込んでいるドイツ人がたくさんいます。

出典: flickr/frodefjeld CC BY-NC-ND 2.0
一番迷惑なのがドイツ人男子を彼氏に持つ日本人女性。

男(ドイツ人):「今度お寿司屋さんに行こうよ!おごるよ!」
女(日本人):「うわー!楽しみ」
⇒当日、現地でビックリする女:「え・・・回転寿司・・・?!」
男(ドイツ人):「え?どうしたの?何か問題?」

決してブスッとした顔はせず、心を広く持ち、回転寿司デートに付き合ってあげましょう。

勘違いその5【現地風にアレンジされた寿司】
「お寿司にイチゴが入ってる!」

ドイツでもそうですが海外では時に不思議な寿司ネタに出会うことを覚悟していてください。

巻き寿司にイチゴやマンゴーが入っていたり、握り寿しにウインナーやハンバーガーが乗っかっていたり。

出典: flickr/Daniel Rocal CC BY-NC-ND 2.0

それらの摩訶不思議な寿司を見て、日本人として哀しく思うのか、グローバル化した!と喜ぶのかはあなた次第。そんなところに人間としての力量が試される時代になったのかもしれませんね。

ちなみに筆者サンドラは見かけによらず前者(哀しく思う)であります。

以上、ドイツ人の「ドイツ人のお寿司にまつわる勘違い」から抜粋してみました。

続きは「爆笑!クールジャパン~えっ?外国人は日本をそう思っていたの・・・!?~」(原作: サンドラ・へフェリン、漫画: 片桐了/アスコム)をどうぞ!! コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本滞在歴19年。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフと日本のいじめ問題≫≪バイリンガル教育について≫ など、「多文化共生」をテーマにした著書多数。HP「ハーフを考えよう」 http://half-sandra.com/ を運営。