食習慣から交通ルールまで。いつか役に立つかもしれない(立たないかもしれない)ドイツの一面をお届けしよう。

1.朝から菓子パン!
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ドイツ人は、朝食にシュネッケン(Schnecken、渦巻き状の菓子パン)のような、甘~いパンを食べるのが大好き。「ハイカロリーなおかげで手っ取り早く朝食が摂れて効率的でしょ?」なんて言う人もいるが、単に甘いもの好きなだけという説もある。

2.ドイツ人は“光合成”をする
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夏や日照時間が短いせいだろう。天気のいい日には、屋外に座ってのんびりと日差しを浴びるドイツ人の姿をいたるところで見かける。その姿はそう、まるで光合成をする植物のようだ。春先から分厚いコートを着たまま寒そうにテラス席に座る姿は、日本人にとってはちょっと奇異に思えるが……。

3.高速道路にスピード制限がない
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ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、それにロータリーエンジン。これらはすべてドイツの発明品だ。ドイツ人が車の分野において相当な誇りを持っているのは間違いない。制限速度のない高速道路で車を限界まで速く走らせるとき、彼らの自尊心はたしかに満たされている。

4.お化粧なんて必要ない
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ドイツ人女性は総じて、自身を着飾ることにはそれほど関心がない。買い物などの外出時や、仕事のときでさえノーメイクなのはごく普通。いつでも自然体でいたいから? いや、それよりもお金と時間の節約になることが大きいだろう。

5.専門医にすぐにはかかれない
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ドイツ人が体調を崩したとき、多くの人はまず総合診療医(Allgemeinen Arzt)のところへ行きたがる。総合診療医とは、病状全般を診療できる医者のこと。医師は患者に対して近い存在であろうとし、患者の小言にも耳を傾ける。軽い風邪、軽い精神不安、軽い消化器系不調、軽い睡眠障害などなどあくまでも「軽い」疾患の治療にあたる。

つまり日本であれば、医師の診察を受けずに済ましてしまうケースだ。患者の多くは医者と話した後、すっきりした顔をして診察室から出てくる。病は気から?ドイツの総合診療医がいつも大いに繁盛しているのには驚く。

6.朝、昼、晩、パンを食べている
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たいていのドイツ人の家庭には、大きくて立派なキッチンが備え付けられているが、調理をすることは稀。彼らにとって、空腹を満たすベストな選択はパンだ。朝はパンにジャムを塗って食べ、昼はパンにハムをはさんで食べる。そして夜には「夜のパン(Abendbrot)」なんて名詞がまかり通っているように、パンとハムとチーズを食べるのが一般的だ。

7.食器をよくすすがない
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ドイツ人は、汚れた食器はお湯と洗剤で満たした流し台の中でかるくこすり、そのまま上げて乾かすか、水気を軽くふき取るだけ。洗剤分がまだ食器に残っていてもおかまいなしだ。清潔にこだわるドイツ人だが、それよりも水を節約できるという事実のほうが重要なのかもしれない。ドイツでは、洗剤をほんの少し食べることになるのを覚悟しよう。

8.日曜には店が閉まる
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ドイツでは、日曜・祝日には店がすべて閉まってしまう。ところがドイツ人たちは、休みの日でもショッピングストリートに出かけ、営業時間外のウィンドウを眺めて楽しんでいる。日本人には理解しがたいが、これには「お金を浪費しないで済む」という利点がある。

9.木曜日から「よい週末を!」
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ドイツほどに仕事中に休暇のことを考えている国はあるだろうか? いや、おそらくないはずだ。木曜の昼ごろから「よい週末を(Schönes Wochenende)!」という挨拶が飛び交うのだからすごい。多くのドイツ人にとって、週末は金曜の午後から日曜夜、場合によっては月曜の朝まで続くものだ。

10.デポジットの重要性
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ドイツでは、ほとんどすべての瓶や容器にデポジット料金が含まれている。換金はスーパーマーケットなどで可能で、1本30円ほど。そのため、多くの貧しい人々が、通りのゴミ箱から瓶などを取り出して店に持ち込むことを生活の糧にしている。彼らのために、あえて瓶などはゴミ箱に放り込まず、ゴミ箱の下にそっと置いて行く人の姿を見かけることも……。

11.昼休みは絶対!
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ドイツで昼休みをないがしろにしたら大変なことになる。13時から15時の間はマシンによる騒音などは禁止で、例えば隣人がその間に芝刈りでもしようものならご近所トラブルになるのは必至だ。そのために、ゴミ収集車が朝6時半にやってきて目が覚めることになるのだが、それはかまわないらしい。