スイスのユングフラウ鉄道の終着駅はヨーロッパで最も高いところにある駅だ。そこから眺めるアルプス山脈は最高に美しい

アイガー(Eiger)メンヒ(Mönch)の山中を貫くトンネルを通りユングフラウ(Jungfrau)へと続く、ユングフラウ鉄道は、100年前から標高3454mのところにあるユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅、別名「トップ・オブ・ヨーロッパ」を目指して走っている。

出典: Jungfrau Railways

なぜ「トップ・オブ・ヨーロッパ」かというと、ヨーロッパにある駅の中で、一番標高が高いところに位置しているから。

出典: Jungfrau Railways

クライネ・シャイデック(Kleine Scheidegg)駅からユングフラウヨッホ駅までは、急勾配を登るために、左右二本のレールの中央に更に歯型が組み込まれているラックレール上を力強く進む。

出典: Jungfrau Railways

9kmの列車の旅で、約1400mを登る。アイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅から始まるトンネルは100年以上前、1896年から1912年の間に建設されたもので、長さは7kmもある。

列車はトンネルの中を進むので車窓の景色は楽しめないが、トンネルの途中に設けられた2箇所の駅からは、アイガー北壁から臨む氷河の世界を楽しめる。息を呑むような眺望だ。

アイスメーア(Eismeer)駅からの眺め

出典: Jungfrau Railways/Christof Sonderegger

ユングフラウヨッホ駅に着き、エレベーターで「スフィンクス展望台(Sphinx-Aussichtsterrasse)」へ上ると、23kmの長さを誇るアルプス山脈最長の氷河「アレッチ氷河(Aletschgletscher)」を見渡せる。

氷の彫刻が並ぶ「氷の宮殿(Eispalast)」や、「雪原」と呼ばれる「プラトー展望台Aussichts-Plateau」」、2012年に誕生した新しいアトラクション「アルパイン・センセーション(Alpine Sensation)」も見応えあり。

出典: Jungfrau Railways

また、ユングフラウヨッホ駅には最近ではあまり見ることのない日本の円筒状の赤い郵便ポストがある。富士山五合目簡易郵便局とユングフラウヨッホ山頂郵便局が姉妹提携をした際に、友好の証として日本から贈られたものだ。ヨーロッパ最高地から友人や自分自身に葉書を送ってみるのもよい。