パンケーキ好きは必読! ときにはリンゴのピューレと、ときにはスープと。ヨーロッパの各地で愛される一品を紹介しよう。

ライベクーヘン(Reibekuchen、ドイツ西部)、ライバダッチ(Reiberdatschi、ミュンヘン)、エアドエプフェルプッファー(Erdäpfelpuffer、オーストリア)。それに、ライベプレツヒェン(Reibeplätzchen)、カルトッフェルプッファー(Kartoffelpuffer)、ドーチュ(Dotsch)……。

実はこれらは全部、ドイツやオーストリア、ヨーロッパ東部の国々で広く愛されているジャガイモから作られたパンケーキの名前だ。

このポテトパンケーキの作り方はとてもシンプル。ジャガイモの皮をむいてすり下ろし(みじん切りや千切りにすることもある)、水気を絞り、卵と小麦粉を加えて混ぜ、塩とナツメグをふり、多めに油をひいたフライパンに広げて焼き上げる。

その他のバリエーションとしては、オート麦のフレーク、玉ネギ、ベーコン、低脂肪クワルク(フレッシュチーズ)、バターミルク、ニンニク、パセリを加えたり、スモークサーモンなどと一緒に食べるレシピも。

広く愛されているのは、なめらかなリンゴのピューレ、アプフェルムース(Apfelmus)を添えるデザート風のもの。

ベルギッシュ地方やミュンスターラント地方、ラインラント地方では、バターを塗った黒パンやテンサイから作ったシロップ、ジャム類とともに食べられている。

一方のバイエルン地方ではザワークラウトが付け合わせにされることもあり、ザールラント地方の一部や、ラインラント=プファルツ地方北部、ヘッセンなどでは豆のスープとともに。

おやつに食べるも、食事として楽しむも自由。ジャガイモをすり下ろすのはちょっとひと苦労だが、ぜひヨーロッパの素朴な料理を家庭で試してみるのもいいかもしれない。